小鳥に抗生物質を与えても大丈夫?抗生物質が必要な病気やリスクを解説!

小鳥に抗生物質を与えても大丈夫?抗生物質が必要な病気やリスクを解説!

小鳥が病気になって動物病院に連れて行くと、抗生物質を処方されることがあります。しかし、小鳥に抗生物質を与えることに抵抗を感じる人もいるでしょう。そもそも、抗生物質は小鳥にとって安全であるのかも気になります。ここでは、抗生物質を小鳥に与えるリスクや、抗生物質での治療が必要な鳥の病気について詳しく解説します。

小鳥に抗生物質を与えてもいいの?

抗生物質を自己判断で小鳥に与えるのは禁物です。小鳥に抗生物質を与える必要がある場合は、まず獣医師に相談し、適切な診断と治療を受けるようにしてください。

抗生物質の適切な使用

抗生物質は、細菌感染症などの治療に使用されます。しかし、抗生物質は特定の種類の細菌に対してのみ有効であり、ウイルスや真菌には効果がありません。小鳥に病気の症状がある場合、病状を正確に診断するためには、獣医師の診察が必要です。

抗生物質の安全性

抗生物質は、適切な用法や投与量で使用することが必要です。どの薬にも副作用があるように、抗生物質にも副作用があります。小鳥は一般に抗生物質に敏感であり、特定の種類の抗生物質は小鳥にとって負担が大きいこともあります。

抗生物質耐性の問題

不適切な使用や乱用により、抗生物質耐性を生じるリスクがあります。抗生物質耐性とは、病原菌が抗生物質に対抗して変化する状態を指し、小鳥の健康に深刻な問題を引き起こす可能性があります。

抗生物質が必要な病気

犬や猫にはさまざまなワクチンがあり、細菌やウイルスの感染を予防できます。しかし、小鳥用のワクチンは開発されていないため、細菌に感染しやすいのです。小鳥が感染しやすい病気は、次の三つになります。

鳥ヘルペスウイルス感染症

鳥ヘルペスウイルス感染症は、鳥の中枢神経系に影響を及ぼし、神経症状を引き起こすことがあります。インコ・オウム類に感染し、致死率が高く症状を示さずに死亡することもあります。一般的な症状は、神経症状(不安、興奮、発作)・食欲不振・呼吸困難・下痢・羽毛の異常・発熱などです。感染した鳥は他の鳥に感染を広げるため、早期の発見と隔離が重要です。治療としては抗ウイルス剤や抗生物質が使用されます。

ボルデテラ感染症

ボルデテラ感染症は、オカメインコやフィンチ類が感染しやすい感染症です。顎関節が硬直するロックジョーの症状が現れることも多く、顎がロックしたように開かなくなります。また、眼瞼も開かなくなったり、鼻炎や結膜炎、口内炎などが現れたりします。治療は抗生物質の投与が行われ、早期であればリハビリでロックジョーを回復させることも可能です。

クリプトスポリジウム症

クリプトスポリジウム症は、クリプトスポリジムという原虫に感染することで起こります。コザクラインコが感染しやすく5歳以上で発症するケースがほとんどです。発症前は無症状ですが、発症後は吐き気、嘔吐、食欲低下などが見られます。駆虫薬が開発されておらず、抗生物質が投与されます。ただし、発症すると完治することはありません。

小鳥の寿命

鳥の寿命は、鳥の種類によって異なります。一般的に、野生の鳥の寿命は、飼育下の鳥よりも短くなる傾向があります。具体的な寿命については以下で解説します。

ペットの小鳥の寿命は長い

野生の小鳥は厳しい環境下で生きるため、平均寿命は2年~5年と短いものですが、ペットとして飼われている小鳥は、適切なケアの下では10年以上生きることもあります。カナリヤやインコ、九官鳥などは、20年近く生きたケースもあるほどです。

小鳥の寿命を延ばすには?

小鳥の寿命を延ばすには、適切な環境を整えることが大事です。小鳥はストレスに敏感なので、適切なケージサイズ・清潔な環境・適切な温度と湿度を保つなど、鳥が健康に過ごせる環境を整えましょう。また、バランスの取れた栄養が必要です。鳥の種類に応じた適切な餌を与え、必要な栄養素を摂取させましょう。新鮮な水を常に提供することも重要です。そして小鳥は社交的な生き物なので、適切な社会化が必要で、飼い主との関わりだけでなく、同種の鳥と交流して刺激を与えることも大事です。

まとめ

小鳥に、信頼できる医師の処方の下で抗生物質を与えるのは良いことですが、自己判断で与えるのは良くありません。抗生物質自体は毒性がある薬ではありませんが、長期間与え続けると耐性ができ、耐性菌の問題も発生します。ワクチンがなく、適切にケアしていても防ぎきれない病気もあるため、定期的に病院で検診を受け、健康を保てるようにするのが大事です。

江戸川区の動物病院「株式会社サクラベッツ」は、犬や猫、小鳥など、幅広い種類の生き物の診察を行っております。開業40年以上の長い歴史があり、地域の方々の、ペットの健康を見守り続けております。治療用半導体レーザーをはじめとする最新の医療機器も導入しており、入院設備も完備しておりますので、ペットの体調不良でお悩みの方はいつでもご利用ください。ペットの定期検診や予防接種など、何でもご相談ください。

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