放置すると命に関わることもある!猫の腸閉塞の症例をご紹介

放置すると命に関わることもある!猫の腸閉塞の症例をご紹介

腸閉塞は猫の一般的な疾患は、放置すると命に関わることもあります。また自然治癒することはほとんどないため、症状があらわれたら獣医に連れて行くことが必要です。そのため猫の飼い主として、腸閉塞の兆候に気づくことが大切です。ここでは腸閉塞の症状や検査方法などとともに、腸閉塞の具体的な症例をご紹介しましょう。

腸閉塞とは?

猫の腸閉塞は、猫の消化管内の腸が一時的または、持続的に塞がる状態を指します。腸閉塞の一般的な症状や検査方法は次のようになります。

腸閉塞の症状

腸閉塞の主な症状は、食欲不振・嘔吐・腹部の膨満感、腹痛・便秘・下痢、体重減少などです。元気がなくなり、活動量も低下することがあります。症状の程度は、腸閉塞の原因や塞がった場所によって異なるので注意しましょう。

腸閉塞の検査方法

猫の腸閉塞の検査方法は、状況や症状によって異なります。まず猫の身体を触診し腹部の腫れや痛み、異常な腸の動きなどが、腸閉塞の兆候としてあらわれているか確認します。主な検査は血液検査、超音波検査、バリウム検査です。血液検査は猫の一般的な健康状態や炎症の兆候を確認でき、レントゲンは腸の異常や閉塞の存在を確認するために行われます。超音波検査は内部の臓器や組織を、詳細に観察するために行われます。またバリウム検査は、腸内の異常や閉塞部位を明らかにするために行われるものです。

猫の腸閉塞の症例

猫が腸閉塞を起こす原因はさまざまとなっています。具体的な症例は、どのようなものがあるのか解説しましょう。

異物を飲み込む

猫はしばしば、異物を誤って飲み込むことがあります。糸・毛・プラスチック・ゴム製のおもちゃ、骨などが腸管を閉塞する可能性があります。また毛づくろいをする時の毛が詰まり、腸閉塞を引き起こすこともあるのです。

腫瘍

猫の腸閉塞の症例は、腫瘍があげられます。腫瘍が猫の腸内で腫れて腸の通り道を塞ぎ、食物や液体が腸内を正しく通過できず、腸の動きが阻害されるのです。

腸捻転

腸管が捻れることで、腸閉塞が生じることもあります。これは通常緊急の手術が必要な状態です。腸捻転は、感染症やウイルスによって起こります。

炎症性腸疾患

炎症性腸疾患は腸の壁に炎症を引き起こし、腸の通過を妨げ腸閉塞が起こることがあります。炎症性腸疾患の具体的な原因は、まだ完全には解明されていません。しかし主に免疫系の異常や遺伝的要因、環境要因・アレルギーなどであるといわれています。

腸閉塞の治療方法

猫の腸閉塞は一般的に重篤な状態が多く、動物病院での診断と治療が必要です。

内科的アプローチ

腸閉塞の治療では、絶食や点滴など内科的アプローチが行われます。猫に絶食を行うことで腸内の負担を軽減し、腸の休息を促すのです。また点滴を用いて猫に水分や栄養を補給することで、体液バランスを正常に保ち、脱水症状を改善できます。ただしこれらの内科的治療は、猫の体力を回復させるために行われるものの、腸閉塞自体を解消するものではありません。猫の状態や病因によっては、外科的な処置が必要です。

手術

腸閉塞の原因となる異物や腫瘍を摘出するために、手術が行われる場合もあります。手術は一般麻酔下で行われ、腸閉塞の原因となっている部位を切開し、異物や腫瘍を取り除きます。

薬物療法

腸閉塞に関連する炎症や感染症の管理のため、抗生物質や抗炎症薬が処方されることもあります。

猫の腸閉塞の予防方法

時には命にも関わる腸閉塞を予防するには、どのような方法があるのでしょう。

ものを適切に保管

猫が誤って食べてしまいそうなものは、猫が触れられない場所に保管してください。食べ物が入った袋やラップを、噛み破ってしまうこともあります。食べ物はしっかりと密閉された容器に保管しましょう。

定期的なブラッシング

猫の被毛は毛玉を形成するため、毛づくろいの際に飲み込む可能性があります。定期的にブラッシングをして、毛玉の形成を防ぎましょう。また毛玉用の特別な食品や、サプリメントを使用するのもおすすめです。

寄生虫の駆除

腸閉塞は寄生虫が原因で起こることもあるため、定期的に駆除することが大切です。健康診断をする際に検便も行い、寄生虫がいないかチェックしてもらいましょう。

まとめ

猫の腸閉塞はさまざまな原因で起こるため、症例を把握して予防策を取ることが大事です。また遺伝などが要因になることもあり、どれだけ気を付けていても避けられない場合もあります。できるだけ早く症状に気づくことが大事です。食べ物以外を誤飲しないように気を付けたり、寄生虫に感染していないか検査したりなど、できる限りの予防は行いましょう。

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